2013年8月6日火曜日

山形へ

8/2 日帰りで山形に行ってきました。

まずは天童。 腰掛庵という、山形では有名な甘味屋のかき氷を食べました。この日も開店前からの行列で、開店1時間前に到着したにも関わらず2時間待ちました。今回食べたのは木苺とすぐりとみるくのかき氷。上に乗っかっているのがすぐりです。山の近くで育った方はなじみ深い植物かと思います。なじみのない方にはカシスの仲間と言えば伝わるでしょうか。カシスの日本名は黒すぐりといいます。カシス等のベリー系砂糖漬けが好きな方はお好きだと思います。氷はさらっとしています。

宇治金時と迷いに迷って選んだので、次回は宇治金時を食べたいと思います。


次に湯殿山にゆきました。わたしに信仰はありませんが、神社やお寺、教会、そしてそれにまつわる芸術や建築、風習を端から見るのがとても好きです。
松尾芭蕉が奥の細道で「語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな」と詠んでいるように、ここの神社はやや特殊な神社です。勿論写真撮影禁止、御神体を拝む為には靴を脱ぎ、お祓いを受ける必要があります。その後、紙の人形を受け取り全身を撫で禊を行い、それに息を吹きかけて水場に流してようやく御神体に近付くことができます。御神体を拝んだ後は足湯に入る事もできます。


湯殿山を下山し、瀧水寺大日坊へ。こちらのお寺もやや特殊なお寺です。お願い事をするためのお寺で、神社での参拝の様に拍手をします。明治の廃仏毀釈(歴史の話になってきますね)で、周りのお寺が神社へシフトして行く中、お寺であり続けたお寺です。この辺の歴史はお寺を訪問すると必ず教えて頂けます。お話をお伺いしてお寺でありつづけていることを誇りに持っているお寺だと感じました。

大奥で有名な春日局がわざわざ江戸から拝みにきたお寺としても有名で、徳川家に纏わる品等歴史資料も展示されています。そして、「ここはどういうお寺なんだろう...」と思うくらいいろいろな仏像があり、その辺が好きな方であれば楽しいと思います。更にこのお寺が有名で、山奥にあるにも関わらず観光客が多い理由として挙げられるのは、日本一綺麗な状態の即身仏があるという事です。即身仏というのは、僧侶が木の皮や木の実だけを食べて極限まで肉を落とし、穴の中に入り呼吸が止まるまでひたすら瞑想やお経を読み続け、僧侶の呼吸が止まったことをお弟子さんが確認し、そこから1000日数えて(この辺は宗派等によって違うと思います)掘り返し、自らが仏になるという悟りの極み。信仰のない我々からすれば想像を絶する世界です。後々腐らないように、漆を飲んだりもするそうです。現代だったら法律的にお弟子さんが捕まっちゃいますね。辛くて途中で断念する方もいれば、しくじって腐敗してしまった方や、そのまま掘り返してもらえない方もいらっしゃったようで、成功率はよろしくないようです。現存する即身仏の半分近くが山形にあり、その殆どが庄内地方にあるもので、尚かつ大日坊には他2体の即身仏があったということで(過去形なのは先に書いた明治の廃仏毀釈によって寺が燃やされ消失してしまった為)庄内の歴史や宗教文化はとても興味深いです。

今回訪問したお寺の即身仏真如海上人には、目の病気が流行った時に湯殿山で「私の目と引き換えにこれ以上目の病気を流行らせないでください」と拝み、湯殿山に目を置いてきたというカッコよすぎるエピソードがあります。わたしには一生悟りを開けそうにありません。が、人のことを想う気持ち、苦行に耐える精神はわたしも見習うべきですね。

ちょうどこの日は酒田で花火大会があるということで行ってきました。はじめは然程期待をしていなかったのですが、本数は少ないものの、一発一発のセンスがよく、華やかかつ上品。
倒れそうな程に眠くなってしまったという事と、翌日の仕事が早朝からという事が重なり、途中で帰ることにしたのですが、ラストの花火がとんでもなく豪華だったようで、離れた場所からも写真のような花火を見る事ができて満足でした。長良川、横浜、隅田川、仙台、松島、石巻...と、色々な花火を見ておりますが、その中でも上位に喰い込んで来る花火だったのではないかと思います。


こうして、山形を満喫し、旅の〆に帰りのSAで味の濃いうどんを食べて「ああ、深夜のSAで食べるうどんやラーメンはどうしてこんなにうまいんだろう」と、幸せな気分に浸り、ラジオから流れるサザンを聴いて「めっちゃ8月だ」と思いながら日常に戻ってきたのでした。
この日お付き合い頂いたTK氏、ありがとう。お疲れさまでした。


♬本日の一曲:二階堂和美 真夏の果実(ニカセトラ0000002〜夏模様編〜 より)
お寺繋がり、サザン繋がり、真夏繋がりで。すばらしいカヴァーですね。

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